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むささび通信

体罰

中学2年の時の担任は当時27歳の数学の男性教師だった。
普段から特別怒りっぽいというわけではなかったけど、
たまに両手で顔をはさんで叩くということがあった。
宿題を忘れたとかちょっと騒いだとかそんな程度の時。
かといって誰かがいじめられたりちょっかいを出されているからといって
それはまったく見てないといった感じの
教師という職業に別に誇りをもっている様子もなかった。

今思うと若い兄ちゃんなのに子どもが二人もいて、
安月給だからか(とは言ってなかったと思うけど)
給食のプリンだとか余ったものを
子どもに持って帰っているくらいだったから
生活に疲れていたのかもしれない。

一度だけ宿題を忘れたんだか理由は覚えてないけれど
私もその両手はさみ叩きをされたことがある。
何人か並ばされ、自分の番がきて
顔を見て笑ってんだか怒ってんだかわかんないような表情で
ばちんときた。
ものすごく痛いというほどではないけれど、
想像していたよりは痛かった。
あの時のできごとは何十年たった今でも全然忘れてない。
教室の雰囲気から教師の表情、
頬にしばらく残ったびりびりとした感触まで。

運動部でもなかったし、そういう体験はそれ以降一度もなく
たぶん生涯で最初で最後だろう。

女子柔道部員による体罰の告発問題が毎日報道されている。
弁護士がついているにしてもその告訴状はとてもよくできたものだと思う。

監督が教え子に暴力をふるう様子や暴言の数々を想像しただけで
心底ぞっとする。
強くなってほしいとか愛情があるとかいう理由で
自分の子どもに「死ね」とは絶対言わないはず。
つくづく日本は軍隊気質なんだなと思う。

内柴元オリンピックメダリストの事件も含め、
そんな監督や教師を野放しにした柔道界自体、
男尊女卑の固まりで
選手を自分たちの名誉と出世の為のコマとしか
思っていないのは明白だ。

再発防止のため、第三者機関をもうけたり、
自民党スポーツ立国調査会だかよくわからない
おっさんがでてきてまた新たな法案を作ったりと
またもやどこかで聞いたようなパターンが繰り返されそうだ。

綿々と続いてきた体質や意識・考えを変えるのは人間一人だって
ものすごく大変なのに、
組織全体の意識を変えるのは至難の技だと思うし、
どれだけ時間がかかるだろう。
それをとってつけたような付け焼き刃の調査委員会が
解決できるとは到底思えない。

今日になって告発した女子柔道部員の名前を
公表するべきという意見がでてきた。

今回の件で2020年の東京オリンピク招致が危ぶまれているらしい。
東京のオリンピック招致がなくなるのはとても喜ばしいけれど、
名前を公表されてさらしものになったうえ、
その理由が女子柔道選手達のせいとかになったら
かわいそうすぎる。

追記
女の敵は女とはまさに・・・・。
体罰_e0134219_12381977.jpg

by musasabi-sapana | 2013-02-06 18:12
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