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むささび通信

徳島マラソン2

4/22
前夜から強くなった風雨は夜中もどんどんひどくなる。
「大会が中止になりました」という夢まで見たが、
朝になると、どうやら開催するらしいと伝わってきた。
完走するならお腹一杯食べていくが、10km程度ならと
軽くすませる。
装備は長袖シャツに前日150円で買ったビニールカッパ。
体調が戻らない佐川カントクは不出場、岡田さん、
ちょんみょん、相方は完走を目指す。
もちろん大阪から参加の岩間さん&樫出さんもだろう。
(宿が違ったので当日話してないが)

みんなでスタート地点まで数十分歩く。
スタート地点付近ではすでに数千人のランナーが
集まっている。
雨もだけど、風が強く、川沿いはいったいどうなるんだろう。
横殴りの雨の中、ランナー達が集団でいるのは
南極のペンギンがブリザードの中、
寒さに耐えている姿を思いだしてしまって
なんだかおかしい。

9時スタート、ぞろぞろ列が動き出す。
悪天候でもけっこうみんな楽しそうだ。
スタート地点に着くとQちゃん(高橋尚子)が笑顔で
応援してくれている。
沿道でも地元の人がカッパを着て濡れながら
応援してくれているのがうれしい。
市内を抜けてしばらく行くとまもなくの開通を待つ
全長1291mの阿波しらさぎ大橋が見えてくる。
橋のたもとの昇り坂、ぞろぞろ走って行くランナー集団の背中を見ながら
走っていると、あらら、すでに歩いている人もちらほら。
昇りきってまっすぐに目の前に一直線にのびる橋、
天気さえよければ右手に海、左手に川と緑が広がり、
さぞ気持ちいいだろうに、雨でかすんでほとんど景色は
白い霧の中。

橋を渡りきると吉野川沿いをひたすら走る。
といっても目指す第2給水所は8.5kmほどのとこなので
あと数Kmといったところ。
それにしても風が強い。
追い風&左手の川からの強風で追い上げられる感じ。
これは帰りの折り返しでは逆になるんだろうなぁと
思うとぞっとする。
まだ数Kmしか走っていなくてもちょっとした路肩の
水たまりをうっかり踏んだだけで足がぐしょっと
ずぶ濡れになる。
完走する人は靴ずれも心配だろう。

そうこうするうちに第2給水所&救護所が見えてきた。
まだまだ体力は充分だけど、
この先走るとおそらく20km地点くらいまで
行かないと救護所がなさそうなのでここで終了。
テントに入って、「ここでやめたいんですが」と言うと
係のお兄さんが心配そうに「怪我ですか?体調不良ですか?」
「いや、病み上がりなので無理しないでおこうと思って」

ここからが大変だった・・・。
歩いて帰ってもいいかと思ったら
それはだめだそうで、
送迎バスが来るのを待ってほしいとのこと、
そのバスも40分くらい待たないと来ないらしい。
ええっ、この嵐の中、いくらテントとはいえ(天井があるだけ・・・)
待つの!?

びしょびしょのパイプ椅子にすわり、
バスタオルを出してくれてふいたものの、
動いていないとどんどん寒くなる。
このまま40分は拷問だ・・・・。
目の前では雨に打たれたランナーが続々走っていく。
背中に「雨ニモマケズ、嵐ニモマケズ、完走!」と書かれた
シャツを着ている人をけっこう見かけたが
まさにみんな苦行に耐えているかの感じ。
しかし、こっちは寒いのだ。
一刻も早く帰りたいのだ。
そうしているうちに足に怪我をした人など
3人ほどのおじさん達がテントに入ってきて
リタイアを申告した。

係の人も数人来て、椅子4客を
背中合わせにくっつけて防災グッズのアルミ(?)シートや
毛布を巻いてくれる。
「はい、みんな固まって!
くっついていればあったかくなります。
ほら、女性がいるんだから(私です)守ってあげて!」
いや、別に守ってくれなくてもいいんですが。

そんな言葉は一切聞こえないかのように
おじさん達は全くの無言・・・・・、
ひたすら下をむいて寒さだか痛さに耐えている。
徳島マラソン2_e0134219_1243118.jpg

はためには災害で救助を待つ人々に見えなくもないが、
好きこのんでやってる結果なんだからどうしようもない。

どのくらい待っただろう。
ようやくバスが来ました、との声に
みんなの安堵した感じが伝わる。
(この頃にはさらにリタイア組が数人増えていた)
バスに乗り込みようやくほっとしたけれど、
暖房をつけていても寒いし、
最後尾ランナーの後を着くので
恐ろしくのろのろ運転なのだ。
このまま一体どこまで行くのか、
いつになったら帰れるのか・・・・。
トンネルなどをくぐると地元の人が
にこやかに手をふってくれているのだけど。

おそらく折り返し地点に近いところで
バスを乗り換える。
今度のバスはさらにリタイア組が増えている。
ようやくフィニッシュ地点まで連れて行ってくれそうだ。
数十分後、到着する。
競技者にふるまわれるうどんで一息。

徳島の駅までバスで行き、そこからようやく
タクシーを拾って宿に着いたのが12時半。
走るのなんて10時前には終わっていたのに、
そこからが長かった。
リタイアするのも大変だ・・・・。
佐川カントクと話す。
結局練習をして体調を整え、完走するのが一番楽なのだ。

佐川カントクと1時過ぎ、他3人の到着を
待つべく、再びフィニッシュ地点まで。
今はとても便利でスマホやPCでサイトにアクセス、
ゼッケン番号を入力すると
10km、20km、30km・・・とそれぞれいつ通過したかが
わかるのだ。
これはなかなかハラハラドキドキ。
佐川カントクがひっきりなしに検索する。
相方の場合、
30kmを過ぎて1時間半以上たっていても
40kmを通過した記録がまだない、
途中でリタイアか?
トイレか?

または、どんな悪条件でも
きちっと一定時間で通過している岡田さん、ちょんみょん、岩間さんたち。

40km地点通過の記録を見て、ゴール会場の出口付近で待つ。
スタートから5時間40分頃に相方、数十分後に岡田さん、
ちょんみょんが到着(岩間さんらは4時間半でゴールしていた!)。
まさか、みんな完走するとはなぁ・・・。
寒さ焼けか、雪山から帰ってきたような顔だった。

相方いわく、「久々に地獄を見た・・・。30kmからずっと歩いた」
岡田さんいわく、「大井川マラソン(昨年)は悪夢、今度のは罰ゲーム」

予想どおり折り返しからが向かい風と両側からの
耳にも雨が入るくらい風がすごかったらしい。
ずっと洗車マシーンに入ってる状態!?
リタイアしたくてもあまりそういう場所もなく
しかたなく帰るしかなかったとか・・・・。
だけど、その根性・・・、すごすぎる。

その後聞いたところによると、
ほぼ10000人の大会参加者中、完走者は8000人超えだったとか。
みんな、マゾだ。
by musasabi-sapana | 2012-04-26 13:18
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